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鉄拳の栄えへのレビュー

吉沢千夏の投票理由

・出羽健さんには珍しい「ほぼ同性ばかりに調教される」というシチュエーションが良かった (2016/12/28(水) 21:50/モチ男)

鉄拳の栄えの投票理由

・同性によるしごき、スパンキング、全裸放置、年下からの侮蔑、嘲笑など (2017/01/05(木) 17:57/わりとにわか)

・無理矢理、専門外の柔道部の担当にさせられるのが良い。 (2015/07/18(土) 06:52/まつ)

・初めて読んだ出羽氏の作品と記憶している。鬼畜な物語でありながら、ユーモアが横溢している。 (2015/08/02(日) 15:18/つねお)

・近年の作品では悪役が偉大過ぎてヒロインが可哀そうに思えることもあるが、ここでは悪役が間抜けなのも魅力 (2015/08/02(日) 15:20/つねお)


横内まゆみ:鉄拳の栄えの投票理由

・外伝を期待しています。橋本愛のイメージで!! (2015/08/02(日) 20:15/つねお)


吉沢千夏:鉄拳の栄え の投票理由

・少しオッチョコチョイの可愛げのあるヒロイン。大ファンです。 (2015/08/02(日) 20:05/つねお)




  
鍛谷  02/01/27(日) 21:45

「鉄拳の栄え」は、とてもおもしろかった。これを読むと、出羽さんが団鬼六氏のような「語り」のひとではなく、SMをメインモチーフにしているように見えて中軸にあるのはそれだけではないと感じました。ここでの主人公は、吉沢千夏というより宮城寛治です。千夏はたしかに蜘蛛の巣にかかったきれいな蝶ですが、巧妙に巣をはった人間こそ千夏をいいように踊らせているという点で、次第に存在が浮かび上がるからです。「平成特高」のときは感じなかったのですが、出羽さんの作品には、ひょっとしたらこうした「影の主役」とでもいうべき人物が特徴的なのかもしれません。私がもっとも惹かれたのは、「どうしたらこんなに巧妙なワナを考えることができるんだ」ということでした。そしてそれがゆえに私はSM小説を犯罪小説だと思わざるを得ないのです。


  白川京二  2002/02/03 (日) 09:45

「ブロンド弁護士」ももちろん素晴らしいと思いますが、「鉄拳の栄え」や「巨乳持ちシリーズ」も他ではちょっと読めない味わいの作品です。


  ヨウイチ  2002/02/06 (水) 22:29

今回は「鉄拳の栄え」をじっくり何度も読まさせて頂きました
最初の一ページ目から目が釘付け状態で吉沢千夏先生がとても気に入ってしまいました。
体型がいいですね、背が低くて華奢で、胸が無く、乳首は茶色で陥没知らずでツンと上向き、とても身近な存在に感じますね、この華奢で、小さな胸に縄がけするなんて、ゾクゾクしますね。すばらしいアイデアです
また、前半に水泳大会など、女三人が最も輝いていたシーンがとても、よく表現されていて、あの、かっこいい千夏先生がどんな手段で崩壊するのか、ワクワクしましたね

最も、興奮します場面は、やはり巨漢の原島マサミに風呂場で、ただ腕力のみでいたぶられて、屈服し許しを請うシーンは最高でした、完全に先生と生徒の立場が逆転する第一歩でしたし、「千夏」と呼び捨てにされたり、ビンタされたり、土下座させたり、陰毛剃り、鼻フックやレズなど、女教師と女生徒のこんなシーンは何度読んでも、おもしろいです、これだけでも、すばらしい小説になりますね。

そして、抵抗しながらも、最後は、「なんでもします」と、本当に力尽きたという感じでしたね、
吉沢千夏という人間像が破壊されてしまったという感じですね、私自身も、ここでようやく一息いれることができました

この後、吉沢千夏の官能中枢を徹底的に責めるのですが、前半で輝いていたあの吉沢千夏がまさか男に奉仕するなんて、わかっていても、ますます、興奮しますね、こんな千夏も大好きですね。

エピローグという形で、吉沢千夏のその後が読みたいですね、学校で、女子柔道部に牝奴隷として、素っ裸で隷従しているシーンがあったらいいですね。四つん這いで、首輪をつけて、背中に原島マサミを乗せて涎を垂らしながら、汗だくになって、ケツをたたかれながらも、必死になって、「ヒイヒイ」いいながら、這いずり回る・・・

気になるのは、阿部麻衣が、どうなったのかなあ・・・


  鍛谷   02/03/21 (火)19:50

最近は、「鉄拳の栄え」を読み返しています。
「ブロンド」ゃ「海賊」などが完成すれば、これを凌ぐかもしれませんが、今までのなかでは、一番重量感があります。
あとに残る点は多々ありますが、思いつくままに2、3。

1 一番印象が強いのは、逃亡の夜、罰としての逆海老状態。鼻吊りまでされて吊されているところに猛者のような副将が来て本格的なレズ(それもサドマゾレズと言うべき)をせまる部分。ふつうこうした場面では、両首ディルドゥをタチ役がつけてネコ役に押し入ろうとすると思うが、ここではあらかじめ千夏に差し込んでおき、その上にかぶさるという手順になっているのもおもしろい。このあとの寛治の登場もいいが、まあ補足的。

2 尻叩きのあと部員二人が治療に来て、結果的には緊縛弄虐になったところもすごかった。この辺から先は、「無駄がなさ過ぎる」責めが続き、出来過ぎさえ感じさせられるところもある。形の上ではたしかに治療とはいえ、性器までいじられたり、縛られてしまうなど、教師として舐められすぎ、生徒として異常という気もする。女子柔道部などという集団が異常と言えばそれまでだが、彼女らとはなんなのか、少し説明がほしい気もする。

3 それから千夏が柔道場で、後ろ手あぐら縛りで首と足を近づけられた縛りにされているシーンがある。このときは眠らせないようなさまざまな虐待を受けるわけだが、最初の場面、「後ろに引かれて背中を支えられた赤ん坊状態で、教師口調になっていて、生徒に笑われると」いうのもよかった。目薬や洗濯ばさみがなくても、十分刺激的なシーンだと思う。なぜなら、背中を支えられれば、顔が多少は正面向きになるが、あぐらの足首も上がっているので、ほとんど性器も肛門もまる見え状態だからである。この状態で尿意を催せば、ビール瓶でも当ててやればいいかもしれないと思うほど。もっとも長くは続けられないポーズではあるが。
少し残念であった点も書きますと、

4 横内まゆみは準ヒロインといっていいはずなので、もう少し描写してほしかった。学園は、売春組織のために、選りすぐった美少女を毎年1、2名送り込んでいるのだから、まゆみは阿部真衣に肩を並べるほどだったはずである。しかし阿部の美しさと姿態の良さは強調されているのに、あまりまゆみの容姿描写はない。「男まさりだが、あの可憐で美しいまゆみだからなんとか泥沼から救ってやりたい。千夏が懸命になるのは当然」という気持ちを読者に起こさせたかった。

5 寛治と靖がワルの中心だが、脇役の教頭などももう少し描写し使ってほしかった。たとえば、教頭は小心の上に人間的にも情けないタイプとしての描写をした上で、「まず横内まゆみとの性交をする。この場合、大事な客としてだが、まゆみを売春におとしめたのには教頭がかんでいることを知らせた上で相手をさせる」「さらに、同じ売春ビルに追いやられた千夏も薬のためにぼーっとなっていて、かつ色情狂的になっているので、理性的には最低の男と思っていても身体は求めてしまう状態である」そういう「小悪党にまでとどめを刺される」シーンもほしかった。「ブロンド」のローエン弁護士にその役を願いたい。

6 この作品は、起承転結から見ると、
起「ビデオ鑑賞と靖たちのぼやき」
承「寛治の登場、体育倉庫への移動とトラブル、解決のための両者尻叩き」
転「行儀見習いに名を借りた虐待、飢えによる失態と監禁、逃亡、本格的拷問」
結「ギブアップ、売春婦としての転落」
という形になっていると思います。
起と承は短くてもいいのですが、転が十分なのに対し、結が簡単すぎるような気がします。(今から言うのもなんなのですが、出羽さんの作品は全般に結があっさりしすぎているのかもしれません)



  つねお  2002/04/01 (月) 22:33

さて、今週は更新が無いというということでしたので、大好きな「鉄拳の栄え」を読みかえしているところです。あらためてゆっくりと読んでみると、随所に実にさまざまな工夫がこらされていることに気づかされるのですが、なかでも、とに間接的にふれられる美少女・阿部 麻衣の存在がほんとうに効いているようにわたしには感じられました。
横山 まゆみはすでに堕ちてしまい、今、ヒロインの吉沢 千夏に着実に魔の手が伸びるなかで、これからますます孤立することになるであろう阿部 麻衣の存在が、わたしには、なぜかとても麗しいものとして感じられます。もちろん、「この夏休みは補習授業でビシビシ鍛えてやるつもりです」という鈴木学年主任のことばがほのめかすように、いずれは、阿部 麻衣にも凄惨な運命が待ちうけているであろうことは想像できます。しかし、物語のなかであえてそれが描かれないがゆえに、これはほんとうに不思議なのですが、作品にさらなる魅力がそなわることになっているように感じられるのです。
阿部 麻衣が蹂躪されることなく生きのびることにより、物語そのものがさらなる未来へと拡がっていくような、そして、われらの愛すべき悪徳教師たちに、さらなる「生きがい」が残されたような、そんなわれわれ読者の想像力を飛翔させる「えもいわれぬ」(笑)余韻が漂うのですよね。そして、これは強調しなければいけませんが、この余韻が、たんなる続編(もしあるとすればですが)への布石としてではなく、この作品そのもののとてつもない魅力となっているということなのです。
すでに、われわれは、健さんの小説作品がときとしてすばらしい詩情を湛えることを知っていますが(たとえば、傑作「逃亡者の母」)、その萌芽はこの作品のなかにも確かに感じられるように思われます。あらためて作品を読みかえしながら、とにかく、その懐のおおきさに驚嘆しております。
ともあれ、今のところ、いつの日か「鉄拳の栄え」の続編を読めることが、わたしの切なるねがいです(これは、あきらかに催促をしてますねえ(笑))

  SEIYAN  2002/6/22(土)09:58

 鉄拳の栄えは、私が呼んだWEB作品の中でも異彩を放つものでした。特に、これでもかと手段を選ばずに女教師を責めたてて、自分たちの言いなりに調教していく結末は迫力がありました。


  つねお 03/03/30 (日)20:55

その時は彼女は中近東の某国に派遣された日本の女性外交官で、かの地で軍事クーデターが発生し、西側の外交官はすべて捕虜とされ、とくに美しい彼女は眼をつけられて秘密警察に連行、拷問の限りを尽くされるといったシナリオに基づいて進行したわけだ。(「美課長攻め」より)

こんな作品をぜひ読んでみたいですねえ。
たしかに、これまでにも外国を舞台にした作品はいくつかありましたが、ほんとうの意味において、動物の肉体というものを解剖の対象としてとらえる態度を精神の髄にまでしみこませた肉食文化の圧倒的な残虐性にヒロインを対峙させた作品というのは、まだ無かったのではないでしょうか。
むしろ、状況がどれほど過酷なものになろうとも、絶えずヒロインの体調を気づかう醒めた意識を持ちあわせているということこそ、健さんという作家を特徴づけるものであるように思えます。
そうした抑制こそが、どの作品にもあやうい緊張感をもたらすことに貢献しているのではないかと思うのですが、しかし、田中 朋子のこの豊かな妄想をくりかえし読んでいると、ふと、このあやうい緊張感をあえて破ってみたら、はたしてどんなことになるのだろうかとほのかな期待をこめて想像してしまいます。

もしこれまでに発表された作品のなかで、たとえそれが一瞬であるとしても、この抑制が破られた作品があるとすれば、わたしは、それは「鉄拳の栄え」ではないかと思っています。
「ついに屈服の時が……」の章で、宮城 靖が「救出」にくるまでに、屋根裏部屋において吉沢 千夏にくわえられた拷問というのは、もしかしたら、その烈しさにおいて、これまでに健さんが描いてきたさまざまな拷問に冠絶するのではないでしょうか。
それは、たぶん大人としての抑制能力を持ちあわせない高校生を責め手として設定すればこそ可能になったシーンなのだと思いますが、もしかしたら、この一瞬の理性の支配を離れた暴走こそが「鉄拳の栄え」に魅力をあたえているのかもしれません。
この作品は柔道部の合宿という、いわば徹底して力がものをいう空間を舞台として展開する作品ですが、それゆえにヒロインを精神的に攻略していくという、抑制された心理戦としての色調いのうすい、健さんとしてはやや異色の作品なのかもしれません。
そして、この作品においては、そのことが、ほんとうに絶妙に作用しているように感じられるのです。
「鉄拳の栄え」のファンがたくさんいるというのは、それが学園ものであるということだけではなく、もしかしたらこのようなところにもあるのではないだろうかとファンのひとりとして考えています。



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